日本犬グループ
我が国固有の日本犬は、元来この島国に住んでいたものか、あるいは古代人と共に渡来したものかは不明ですが、
犬の飼育が新石器時代に始まったことは、遺骨の発掘で明らかです。
縄文時代の遺跡から犬を抱えた人骨が発掘され、既にこの頃、人に飼育されていたことが分かります。
毛色や毛の長さなどは分かりませんが骨格から見ると、現在の日本犬に似たものだと言えます。
弥生時代の銅鐸には犬を使ってイノシシやシカを狩猟している様子を浮き彫りにされており、3~4世紀に作られた
埴輪の犬は立ち耳で巻尾です。
鎌倉時代には、闘犬が奨励されたので、犬の数が激増したと言われています。 番犬として飼育されていた犬は
放し飼いで あったらしく、街犬が多くいたことが記述されています。 日本の鳥猟は、鷹狩りが主流で、
江戸時代には鷹匠制をもうけ、鷹と犬との調教が行われました。 鷹犬は黄色が一番良いとされ、次が白色、三番目が
赤色とされており、尾は差し尾で、毛は短く、大きさは人の膝下のものが最上とされていました。
現在、日本犬は、文部省から国の天然記念物指定されている6犬種(柴犬・紀州犬・四国犬・北海道犬・甲斐犬・秋田犬)
が 主な犬種で、その大きさにより、小型・中型・大型の3型に分類されています。
日本犬は悍威、良性、素朴 の本質をとても大切にしています。 悍威とは、気迫と威厳。 良性とは、忠実で従順。
素朴とは、飾り気のない地味な気品と風格をいい、日本犬が生まれながらにしてもつ根本的な性質を言い表しています。
日本犬グループに属する主な犬種
(小型): 柴犬、 (中型): 紀州犬、 四国犬、 北海道犬、 甲斐犬、 (大型): 秋田犬、