#2019.9.26. ラブラドゥードゥル Ⅱ 生みの親が後悔の念を表明!
『ラブラドゥードゥル』 が生み出された経緯については、
2013.12.24.の「ラブラドゥードゥルⅠ」を読んでいただきたい。
「ラブラドゥードゥルの生みの親が後悔の念を表明した」とCNNが伝えています。
2019.9.26. ラブラドゥードゥルの生みの親が「フランケンシュタインの怪物」と、後悔の念を表明
ロリー・サリバン CNN
交雑種ラブラドゥードゥルの生みの親が「フランケンシュタインの怪物」を意図せず、解き放ってしまったと語った。
オーストラリア、ヴィクトリアの盲導犬協会に勤務していたウォーリー・コンロン氏(90)は、1989年にラブラドールとプードルの交配により最初のラブラドゥードゥルを生み出した。コンロン氏は、デザイナーズ・ドッグのトレンドを始めてしまったことを後悔していることを明言し「私はパンドラの箱を開け、フランケンシュタインの怪物を解き放ってしまった」と振り返った。
「大きな後悔」は、それがきっかけとなって「倫理観に欠ける冷酷な人々」が子孫の健全性を考えずに、犬を繁殖させる現状につながったことだという。 コンロン氏は「ラブラドゥードゥルの多くは精神に異常をきたしているか、遺伝性の問題を抱えており、その品種の健全な例はほとんどない。しかも、今や交雑はあまりにも行き過ぎており、特に、世代を超えて先天性疾患のリスクを高める可能性があると考えている」と話す。同様に「ロットル」または「ロッティプー」として知られているロットワイラーとプードルのハイブリッド(交雑種)に危惧を示した。
コンロン氏がラブラドールとスタンダード・プードル(脱毛しない犬種)を交配させた当初の目的は、ハワイ州に住む目の不自由な女性に盲導犬を提供することだった。女性の夫は犬アレルギーを抱えていた。 こうして誕生した3匹の子犬のうち、1匹はアレルギーを誘発せず、盲導犬としてハワイの女性のもとへ送られた。 残った2匹の子犬は、引き取りを希望する人がいなかったため、コンロン氏の勤務先の広報部門に頼んで、この新しい品種を宣伝してもらうと、たちまち「ラブラドゥードゥル」は国内とその周辺地域で人気になった。
現在、デザイナーズ・ドッグは広まっているが、その結果に対する批判もある。例えば、「ラブラドゥードゥル」はラブラドール・レトリバーとプードルに共通する健康上の問題、股関節形成不全症や眼疾患を発症する可能性があるという。
業界で45年の経験を持つ、英国の犬の行動の専門家であるコリン・テナント氏はCNNに次のように語ってる。「本質を考慮することなく盲目的に繁殖し、予備知識を持たないまま、その系統の遺伝を変化させている」。一般論的には交雑に問題はないが、ブリーダーは犬の健康にもっと注意を払うべきであると、彼は指摘している。
彼の言う一例は、ビションフリーゼの目の問題で「常に苦しんでいるに違いない」と話す。「ビションのブリーダーは、犬の福祉や健康に関して、我々が手掛けてきた優先順位を考慮することなく、ビションの顔が魅力的に見えるように「人型」にするために、平らにしようとして繁殖している」と。
#2013.12.24.
1970年代中頃、オーストラリアの盲導犬協会は、皮膚アレルギーの視覚障がい者のために、低刺激の盲導犬を作ってほしいと依頼されました。 同協会のウォリー・コンレン氏は 【毛が抜けないこと】 【毛が柔らかくカールしていて、皮膚を刺激しない優しい手触りであること】 を目標にして、新しい犬種を作り出すことに挑みました。 毛の抜けないプードルと 盲導犬の適正を備えたラブラドールを主軸にして、新しい犬種として確立させるための繁殖を重ね、全6犬種の特徴を取り込み、1990年初頭に 『ラブラドゥードゥル』 と命名された 「新しい犬種」 を造りあげました。 犬種標準書(ブリード・スタンダード)も備えられ 「ALA・オーストラリアン・ラブラドゥードゥル・アソシエーション」 「英国ラブラドゥードゥル・アソシエーション」 などが繁殖の管理や、倫理規定などを遵守する活動をしています。
国際畜犬連盟が「新しい犬種」として 「ラブラドゥードゥル」 を公認していない理由は定かではありません。 盲導犬協会におけるこの犬種の発展も分りません。「ラブラドゥードゥル」 は 近年流行りの一代雑種などではありませんが、これが ハーフ犬ブームの火付け役になったことは間違いありません。
ペットとして 血統書付きの高級犬を持ちたいという傾向は 今はもう昔の話しになりました。ペットショップ用に卸をする 「市場」 や インターネット販売などの流通形態によって、血統書付きの 「不健全な犬」 が巷にあふれています。 血統書は付いているけど明らかに雑種のような犬、口がゆがんでいる犬、アレルギーのある犬、お腹の弱い犬、動物病院は どこも犬たちで満員です。挙げ句の果てに、最近では 「捨て犬」 のほとんどが血統書付きだろうと予測できる犬だそうです。
流行によって犬種の人気が左右されるのは日本独特の現象ですが、現在 最もブームになっているのは、他の人が持っていない 「珍しい犬」 つまり 「ハーフ犬やミックス犬」 を手に入れることだとか。 装飾品やバッグなどと同じようなファッション感覚で、ワン&オンリー に魅力を感じるのでしょう。 それに乗じて、面白いから、珍しいから、売れるから、ということで 続々と、堂々と、ミックス犬(雑種)が繁殖され、それを結構な値段で販売しているペットショップも珍しくないといいます。
この傾向は日本だけでなく 米国でも 「デザイナーズ・ドッグ」 と呼ばれて人気があるそうで、アメリカン・ケネルクラブは その立ち位置を拡大し 「ファミリードッグ」 という機関誌を発行するに至っています。 つまり公認犬種であろうと雑種であろうと、家族として愛されていることに変わりはないので、犬に関する情報の提供を 公認犬種に限定することは正しくないと判断したからに違いありません。
今日、コーギーが 牛や羊に出会うことはないでしょう。 ゴールデン・レトリバーが 鳥をくわえて持ち返る必要もありません。 どんな種類の犬であっても、ほとんどの犬たちが 「愛玩犬(ペット)」 として暮らしている現代社会で、犬たちにとって最も重要なのは 【肉体的に健康であり、精神的に健全で穏やかで、性質が良く、賢く、愛らしい】 ということです。
「公認犬種 VS ミックス犬」 という問題が提起され、今後 「本能的な役割を持つよう作られた公認犬種」 であることの重要性が どうなっていくのかということについては さておき、家族の一員である 愛犬が健康に長生きしていけるような 「健全な犬の繁殖・育成」 を重視する風潮になってくれることを願うばかりです。 そして犬に携わるすべての人たち、繁殖者・取扱者・飼い主が もの言わぬ小さな生き物を 純粋に愛し、慈しみ、「家族の一員」 という言葉の意味を 正しく理解して 真摯な気持ちで そういった扱いを実践してほしいと心から祈ります。 △
ラブラドゥードゥル (Labradoodle)
【ラブラドゥードゥルという犬種を作り上げた6犬種】
1.プードル(スタンダード、ミニチュア、トイ)
2.ラブラドール・レトリバー
3.アイリッシュ・ウォータースパニエル
4.カーリーコーテッド・レトリバー
5.アメリカン・コッカースパニエル
6.イングリッシュ・コッカースパニエル
【ラブラドゥードゥルの犬種標準書・サイズ】
☆スタンダード:
体高(53.3cm~61.0cm)体重(22.7kg~29.5kg)
☆ミディアム:
体高(43.2cm~50.8cm)体重(13.6kg~29.0kg)
☆ミニチュア:
体高(35.6cm~40.6cm)体重(6.8kg~11.3kg)
【健康な犬】の定義
☆呼吸:どんなときでも楽に呼吸が出来ること
☆眼:不快な症状がなく澄んだ眼をしていてること
視力が正常であること
☆耳:正常に聞こえること
☆嗅覚:正常ににおいをかげること
☆歯:正しい噛み合せで健康な歯をしていること
歯肉や口蓋を痛めるような不整な歯列でないこと
☆皮膚:アレルギー症状がない健康な皮膚であること
☆コート:不快に感じるほど多い量ではいけない
☆コンディション:太りすぎていないこと
☆動き:自然に楽々と動くことができること
☆気質:愛玩犬として良い気質でなければならない
過剰に臆病な気質、激しい気質は正しくない
攻撃的、パニック、恐がりの徴候を表わさないこと
ゆう君 生後45日目
≪ 参 考 写 真 ≫
家畜の色に似たような配色(色)の犬は
家畜を安心させるので、好まれていました
高原から新鮮なミルクを、麓に運んだんですね~
#2012.06.05.
“ゆう君” は、バーニーズ・マウンテンドッグ という種類の犬です。
主な毛色は、『ジェット・ブラック』 で、光沢のある美しくて長いコートをした大きな犬です。
『濃いタン』 のマーキングと、『白い毛』 で彩られた、印象的な顔が、特徴です。
濃いタン(褐色)のマークは、「目の上、ほっぺ、胸、四本すべての脚元」 にあって、
白い毛が、「顔の中心、のど、胸、四つの足、尾の先端」 にあります。
顔の中心の白い毛をブレーズといい、頭のテッペンから鼻まで伸びて、黒い鼻を取り囲んでいます。胸には、幅のある白い毛があり、前から見ると必ず十字形をしています。 これは “スイス・クロス”(スイスの十字架)と呼ばれています。 スイスの国旗のようで、実際に見ると チョー感動!します。
左の、”チビチビゆう君”の写真を見てください! 今流行りの 「ゆびソックス」 をはいているみたいに見える?ですよね。 褐色と白色のマーキングが、左右対称に揃っていて、まるで三色のフェルトを縫い合わせて、上手に作った 「ぬいぐるみ」 のようです。 「ぬいぐるみ」 が動きマワルんですから、オーナーさんは、もうメロメロ 「大型犬はしつけが大切で、、」 な~んて言葉は耳に入りませ~ん!
オスの理想的なサイズは: 体高(地面から肩までの高さ)66~68cm 体重36~50kg ですから 愛らしいゆう君も、あと半年もすれば、デッカイ “ゆう君“ になるのです!
原産地は、スイスのベルン(Berne)市近郊で、バーニーズ・マウンテンドッグとは 『ベルン(Berne)の高原地帯で仕事をする犬』 という意味です。 ベルン市の「ベルン」の語源はドイツ語の “熊“(Bar)ですから、ま・さ・に、 ”テディベア“ のようなバーニーズに ピッタリなネーミングですね。
ベルンはアルプス山脈の北方20kmに位置し、平均標高500mの、かなり高低差がある地域です。「アルプスの少女ハイジ」 を思い出してください♪ 風景が、見えて、きた、でしょう~♪
バーニーズは、ふもとと高原の間を、荷車を牽引したり、農家で飼われている数頭の牛を牧草地に率いていったり、牧草地の牛や飼い主の家族を外敵から守る番犬のような役目もしていました。
お給料を払わなくても、年中無休で仕事をしてくれる大切な相棒であり、家族の心も癒やしてくれる愛らしい仲間である犬たちは、なくてはならない存在だったことでしょう~♪
『バーニーズ・マウンテンドッグ』 『グレート・スイス・マウンテンドッグ』 『グレート・ピレニーズ(ピレニアン・マウンテンドッグ)』 など、マウンテンドッグといわれる犬は、多目的な農場犬です。 大きくてがっしりしていて、たくましくて敏捷です。 自分で判断する能力が必要ですから、賢くて自信に満ちていますが、適度な警戒心もあります。 しかも、気立てがよく落ち着いていて寛容です。 余程のことがない限り、過剰に吠えることはありません。 穏やかで、愛情豊かで、人間志向型の気質をしています。 環境が許すなら、是非ぜひ、飼ってみたい犬種の ひとつですね~。
ちなみに、メスの理想的なサイズは: 体高60~63cm 体重32~43kg それでも 大きいな~!
犬の股関節 (レントゲン画像)
正常な股関節
左右対称で
寛骨臼内に大腿骨頭が正しく収まっている
股関節形成不全症
寛骨臼が不完全で
大腿骨頭が収まっていない
股関節形成不全症
片方は寛骨臼が無く
大腿骨頭が飛びだしている
#2017.11.05. 避妊・去勢 と 股関節の関係
避妊や去勢によって、発育障害や股関節の形成異常になる恐れがあるということを聞いたことがありますか? やけに肢の長いヒョロヒョロと背の高い犬を見かけたことがありますか? 後肢が萎えてしまって歩けなくなった老犬を見かけたことがありますか?
それらのほとんどは、我々飼い主が避妊・去勢を受けさせたために発症していると知ったら、誰もがショックを受けることでしょう。 そしてなぜ獣医師は避妊・去勢の手術をする前に、そのようなリスクの可能性について説明をしてくれなかったのか、というショックも受けることでしょう。
避妊・去勢した犬に、手術してから2~3年以内に現れる、元に戻らない代謝性疾患が、健康問題に対する考え方についての問題提起となりました。 私個人は、犬にとって最も健康な状態でいさせるために、避妊・去勢をしないことを選択していますが、このアプローチは、責任感があって、無計画な交配や望まない妊娠を防ぐために監視と用心を実行しているペットオーナーにしか提案できません。
米国では、ほとんどの犬が避妊・去勢されています。 動機はペットの数の管理で、所有者は自分のペットを避妊・去勢することにより「責任を果たしている」と見なされています。
しかしヨーロッパ諸国では、犬は無傷のままで、動物管理機関も中性化を勧めていません。
日本の厚労省(動物管理センター)の意向については分かりませんが、獣医師は、米国と同じスタンスを取っているように感じます。
米国では、カリフォルニア、フロリダ、シカゴなどの各大学・大学院で犬種ごとに特徴的な疾病のリサーチが行われています。 私は長年ゴールデン・レトリバーの繁殖に携わってきましたから、ゴールデンはUCデービス(カリフォルニア大学・大学院デービス校)が研究機関になっている関係で、UCデービスの研究に注意を払ってきました。 ゴールデン・レトリバーの特徴的な遺伝性疾患は、股関節形成不全症、網膜萎縮、癌、が挙げられます。
4~5年前になりますが、UCデービスの研究者は、避妊・去勢による中性化される年齢によって、特定の癌および関節疾患のリスクを増加させる可能性があるという証拠を追加して、「成長と発達に於いて性腺ホルモンの重要性を考えると、中性化によって複数の臓器が悪影響を受ける可能性がある」と分析しました。
また、ビズラの研究者は 「卵巣や精巣を摘出することなく、犬を断種するための代替え方法を研究する必要がある」と結論付けました。
犬たちの幸福のために、今後の研究に希望を持ちたいと思います。
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参考資料1:
Veterinary Center for Clinical Trials
School of Veterinary Medicine, University of California-Davis
中性化された犬たち: ゴールデン・レトリバーの関節障害と癌への影響
ヨーロッパ諸国とは対照的に、米国の圧倒的多数の犬は、通常1才になる前に中性化されています。 成長と発達に係る性腺ホルモンの重要性を考えると、この文化的な対象は、中性化による悪影響を受けるかもしれない複数の臓器系の問題を生じさせます。 この研究の目的は、単一の犬種の特異的データーを使用して統計分析をするために、かなりの頻度で発生する全ての疾患について、生殖器をそのまま残している【無傷】の犬に対して、中性化されたときの性別・年齢の変数を調べることでした。 この研究では、様々な癌や関節障害の羅患数と脆弱性を考慮してゴールデン・レトリバーが選ばれました。
股関節形成異常、頭蓋十字靭帯裂、リンパ肉腫、血管肉腫、および肥満細胞腫瘍の診断のために、759頭の個人所有の、無傷および中性化された1~8才のオスメスの獣医病院記録が調べられ、≪無傷≫≪早期中性化(12ヶ月未満)≫≪後期中性化(12ヶ月以上)≫に分類されました。統計分析には、生存分析と発生率の比較が含まれます。 有意レベルは5%であるとの結果が報告されています。
早期去勢されたオスのうち、10%が股関節形成異常と診断され、無傷のオスの2倍の発症を示した。 無傷のオスまたメスで頭蓋十字靭帯裂が診断された症例はありませんでしたが、早期に避妊・去勢されたオスメスでは5%~8%でした。 早期去勢されたオスの約10%が、無傷なオスより3倍多くリンパ肉腫と診断され、後期避妊されたメスに於ける血管肉腫の発症例の割合は、無傷や早期避妊されたメスの4倍以上でした。 無傷のメスには肥満細胞腫の症例はありませんでしたが、後期避妊されたメスでは、その発生は約6%でした。
研究の影響: この結果は、ゴールデン・レトリバーおよび、人間に発生する癌のモデルとして犬を使用している腫瘍学者に、健康の意味を考えさせる結果となりました。
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Publications: Torres de la Riva, G.Hart, B.L.Farver, T.B.Oberbauer, A.M.Messam, L.L.M.Willits, N.& Hart, L.A.(2013). Neutering Dogs: Effects on Joint Disorders and Cancers in Golden Retrievers. Public Library of Science One, 8(2), e55937. (DOI:10.1371/jounal.pone.0055937
【有意レベル】確率論・統計学の用語で「確率的に偶然とは考えにくく、意味があると考えられる」ことを指す
【中性化】避妊および去勢によって、中性(ニュートラル)にすることを言う
【性腺ホルモン】性腺(卵巣・精巣)に作用して卵胞の発育・排卵・黄体化や精子形成を促進するホルモン
参考資料2:
ビズラの研究は、避妊・去勢された犬に、腫瘍や行動障害のリスクがかなり増加したことを暗示しています。 2014年、この研究は2500頭以上のビズラの、どの年齢であっても、避妊・去勢された犬は、無傷のビズラと比較して: 肥満細胞腫の発達、リンパ腫、その他全ての腫瘍、混合性の全ての腫瘍、そして、嵐を怖がるリスクの増加、6ヶ月令もしくはそれより早くに避妊・去勢された犬は: 分離不安、ノイズ恐怖症、臆病、興奮性、排尿障害、攻撃性、ハイパーアクティブ(活動亢進)、恐れによる噛みつき癖を含む行動障害の発症、などの確率が著しく増加した。 より若い時期に去勢されることで、肥満細胞腫、肥満細胞以外の腫瘍、血管肉腫、リンパ腫、結合されるすべての腫瘍、行動障害、嵐を怖がるなど、診断される年令がより早くなった。 避妊されたメスのビズラは、避妊された年齢に関係なく、無傷のメスに比較して血管肉腫の発症率が9倍高い。 避妊・去勢された犬は避妊・去勢された年齢に係らずリンパ腫の発生率が4.3倍であり、その他の癌の発生率は5倍高い。 避妊されたメスは無傷のメスに比べて、すべての癌の発生率が6.5倍高かったし、去勢されたオスは無傷のオスより3.6倍高かった。
研究者たちの結論: 「性腺ホルモンを除去する生物学的効果と生殖腺切除を伴わないで不妊にする方法についての更なく研究が必要である」
ペキニーズ (Pekingese)
クレハ君(3ヶ月) 立派になりそうな予感が ・・・
”蒼穹の昴” のワンシーン
西太后が 愛犬を連れて頤和園を散歩
"ペキニーズ" の成犬
先祖犬 "ラサ・アプソ"
【犬種標準書】 それぞれの犬種は、期待されている 「役目を果たす」 ように改良され発展させられてきました。 血統証が存在する全ての犬種は、頭部やボディの特徴とともに、任意の機能 (役目を果たすために最も適した各部の形状や性質)が求められていて、それを分かりやすく記述したものが 「犬種標準書」とよばれるものです。
ちなみに ”ペキニーズ” は 「コンパニオン・トイ グループ」 に属していますから、愛玩犬として相応しい犬であることが求められます。
#2013.02.01.
“クレハ君” は、ペキニーズ という種類の犬です。
「ペキニーズ」 の先祖犬は ”ラサ・アプソ” という古い種の 「チベット犬」 だとされています。 古くは 秦の始皇帝に献上された 『 獅子狗 (シーズーコウ)』と呼ばれた小型犬で、門外不出の宮廷犬として 中国歴代王朝の皇帝や后妃から大切にされていました。 唐の時代には、宮廷内で盛んに飼育され、愛玩犬として改良発達させてきたという記録があります。
ペキニーズは清朝末期の皇太后である西太后の無類のお気に入りで、紫禁城の皇帝と宮廷の廷臣たちの装飾的なアクセサリーとして、又、番犬として繁殖されました。 その 『 小さな猛獣 』 は、宮廷衣装の大きな袖の中に入れて持ち運ばれたことから ”そで” と呼ばれていました。 護身用の武器として 廷臣たちを脅かす者を遠ざけるのにも役に立ちました。
中国の犬種標準には、皇帝の衣装に合わせるために特定の色があります。 ペキニーズはまさしく上流社会の贅沢な ファッション・アクセサリーであり、極端に過剰で豊富な中国文明の産物であったことを示しています。 ペキニーズは今日でも、エキゾチックで贅沢な犬種です。
1860年アロー戦争(第二次アヘン戦争)でイギリス軍が北京に侵攻したとき、紫禁城に置き去りにされた 西太后の愛犬5頭を保護して、イギリスへ持ち帰り、ヴィクトリア女王に献上されました。「北京の犬・ペキニーズ」 は、英王宮や貴族に大切に育てられ、その後、愛玩犬としてヨーロッパに紹介されると、たちまち貴族の間で広まりました。 1893年にドッグショーで紹介されると、またたく間に人気犬種になりました。
現在イギリス、アメリカ、カナダ、日本、(すべてのFCI加盟国)で使用されているペキニーズの犬種標準書は、西太后によって作成された以下の文書を発展させたものです。
【19世紀中国のペキニーズの犬種標準書】
『ライオンドッグ』は小さい犬で; 首の回りに気高さを表わす膨らんだケープのような豊富な長い毛がある; 背の上は華麗な大波がうねるようなコートである。
顔はブラック
堂々として徳のある調和の取れた額は真っ直ぐで低い
目は大きくて明るい
耳は中国の平底の帆船のように保持している
鼻はヒンズー教の猿神(ハヌマーン)のようである
前脚は遠方にまで出歩かないように、又、城内を出ていかないように湾曲している
前胸は毛むくじゃら
ボディは猟をしているライオンが獲物を見張っているような形をしている
足は豊富な毛で房のようになっていて足音がしない、華麗なコートでチベットのヤクの毛の「ほうき」に似ている、飛ぶ虫の攻撃から皇帝の子犬を保護するために毛深い
性格は、はね回るのを見て楽しめる程度の活発さで、危険に巻き込まれない程度の臆病さで、城内にいる他の動物、魚、鳥などと友好的に生活することができ、室内で過ごす習性をもつ。先祖を祀り、各々の新月に紫禁城内にある「犬の墓地」で捧げものをする
毛色は皇帝のワードローブ全ての衣装に相応しい犬であるように、ライオンのような色、黄色のローブの袖に入れて持ち運ぶための、金色のクロテン、赤い熊の色、白黒の熊、ドラゴンのような毛のない皮膚
気高い気質であることをみせるため、見知らぬ“悪魔”に直ぐに噛みつくことを教えること
食べ物の好みが上品で、好みがうるさいことによって、皇帝犬であることを知らせる
サメのヒレ、シャクシギの肝臓とウズラの胸肉を与える
飲み物は、ハブコウの行政区で育った灌木の春芽からとれたお茶、皇帝の公園内の牧草地で育つアンテロープのミルクを与える
『このようにして完全性と自尊心を保つ』
具合が悪い日には、上記の食べ物に加えて、神聖なヒョウの脚肉の透明な脂肪を塗ること、サイの角の粉を3ツマミ溶かしたバンレイシの実のジュースを、ウタツグミの卵の殻一杯分飲ませる
、、、そして白黒まだらのヒルに血を吸わせる、そうすれば大丈夫ですが、
もし死んでしまったら、貴方も死を免れないと思ってください。
△
#2012.06.26.
うっとうしい梅雨が明けると、いきなり夏日~!に、なるんでしょうね~。
この時期の楽しみは?というと、冷たいビールを 渇いたのどに グ~ッと流し込むこと♪
あの一瞬は 何とも言えない しあわせな気分を 味わいます。
ところで、ビールの醸造とは、大麦を発芽させた 「麦芽」 というものを煮て、出来上がった「麦汁」に 『酵母』 (アルコールを発酵させる微生物) を入れると、『酵母』 が麦汁のアミノ酸やミネラルなどの栄養を吸収しながら増殖して、アルコールと炭酸ガスを作りだし、それが美味しい 「ビール」 になるのです。 ビールの原材料は 麦芽とホップ だけだから、健康的な飲み物 と言えるわけで 、、、と、大義名分を言ってるのは、私だけでしょうか?
「ビール」 を除いたあとには、アルコールを含まない、しかも 麦芽の栄養を たっぷり吸収した 「ビールのカス?」 が残ります。これが 『ビール酵母』 で、これを洗浄、熱処理して、酵母菌の活性をなくしたものが、「わかもと」 や 「エビオス」 などの商品名でお馴染みの 『乾燥ビール酵母』 です。な~んて、「エビオス」 の回し者ではありませんが、、、
さてさて、犬たちは 年がら年中、長くても短くても、とにかく全身、コートで おおわれています。ほとんどの犬のコートは 防水性が高く、雨に濡れても ブルブルブルッと するだけで 表面の水気は 飛びますが、毛の根元の皮膚の環境は やはり高温多湿で、細菌の温床になったりします。
それに雨が続くと、お散歩が ままならないので 運動不足になって、お腹の調子が狂ったりします。 ですから、この時期には 皮膚を清潔に保つための シャンプーをして、しっかり乾かしてあげたり、苦肉の策を労してでも、運動させることが必要なのですが 、、、
そんな時に、お勧めなのが 『ビール酵母』!
『ビール酵母』 には、必須アミノ酸、食物繊維、ビタミンB群、ミネラルなどの栄養素が、
バランス良く含まれているので、新陳代謝を助け、食欲不振(食欲減退)、胃弱、胃もたれ、
胃や腹部膨満感、消化不良、胸のつかえ、はきけ、むかつき等の改善に役立ちます。
私たちは ビールの恩恵にあずかり、犬たちもまた、、、というわけで、
是非、『ビール酵母』 を適量 ”ゴハン” に トッピングしてみてください。 免疫力を高めることで皮膚病の予防に役立ち、食物繊維のお陰で 胃腸がスッキリ! 食欲減退や 無闇に草を食べたりもどしたりするのを防いでくれます。 ”天気はどんより 気分は爽快” になること、請け合いです!
余談、で、す、が、、、
ドッグショーでは、犬の骨格や 構成だけでなく コートの美しさも 求められます。
犬のコートを美しく保つためには、柔軟な筋肉や、清浄な皮膚が大切ですが、ビールが効果的だと考えて、毎日、適量のビールを、犬に飲ませている人が 、、、いるんですよ~♪
草食動物である 競走馬は、お腹の調子を整えることも 課題ですが、胃もたれや胸のつかえの改善
栄養補給に、ビールを日常的に飲ませている 調教師もいるようですね~。
第二次世界大戦中に英国では、妊婦の栄養補給にギネス・スタウトを毎日1本配布していたといいます。 特にギネスは薬効が高く、コレステロールの蓄積を妨げ、心臓を健全に保つのに有益だといわれています。 △
【ビール酵母に含まれる主な成分】
☆ アミノ酸
ビール酵母の約50%はアミノ酸で、体の組織を作っている、タンパク質を構成する成分です。
アミノ酸を 十分摂ることで、体の代謝が スムーズに
行われ、疲労回復や 筋肉を向上させる効果があります。 ビール酵母には、必須アミノ酸9種類を含む、
18種類のアミノ酸が含まれています。
☆ 食物繊維
ビール酵母の約30%は食物繊維です。
カロリーがゼロで、消化吸収されることがないので、
腸をお掃除して 腸の働きを整える効果があります。
☆ ビタミンB群
エネルギーを 効率よく燃焼させるための潤滑油の
働きがあり、疲労回復や、免疫力を高めるのに 必要不可欠なビタミンです。
☆ ミネラル
体の機能を調整したり、新陳代謝を向上させます。
ビタミンと同様に、体内で作られることは ほとんど
ありませんので、健康維持には、サプリメントや食事から摂るしかありません。 ビール酵母には カリウムが 多く含まれていて、体内の余分なナトリウム(塩分)を、排出する効果があり、高血圧や 心臓病を予防する効果が期待できます。
☆ ラ イ ス ☆
14才だけど、と~っても元気な 女の子
”猟” の 練習風景
本格的なウサギ猟をしている人もいますが、
ほとんどが、ハンティング競技のための練習
#2012.05.30.
“いぬねっと・ぷらざ” に来られるお客様は少なからず、我が家の子たちに ”大歓声” で迎えられた経験をお持ちじゃないでしょうか。 大歓迎の先導者は、我が家の最年長者、14才のビーグル犬で、彼女につられて他の子たちも真似します。
ビーグルという犬種は15世紀に、イギリスで 「ウサギ狩り」 に使うために作り出された猟犬で、嗅覚の優れた 「セント・ハウンド」 と呼ばれる種類に属しています。
グループの中で最も小さい犬種で、フランス語の 「小さい」 という言葉をもじって命名されています。
ビーグルの仕事の仕方は 【パック猟】(数十頭のビーグルが一緒に仕事をする) という方法です。 彼らは、猟場に一斉に放されると 【優秀な嗅覚】 でウサギの足跡を追跡して、隠れているウサギを見つけ出して追いかけます。
嗅覚を使う犬種の耳は大きくて、鼻先に届く程の長さがあります。 大きな耳で鼻の両脇を囲むようにして、地面の臭いを集めます。 走りながら臭いを嗅ぎ分けるんですから、恐れ入ります。
【尾の先端の毛は 必ず白い色】 をしています。 追跡するときには、尾を真っ直ぐ上に立てて、「これは ボク ですよ!」 とアピールする目印にしています。
そして、、、ずっとず~っと 【ノドを使います】 甲高くて特徴のある声で、追跡している間中サイレンのように 「ハゥォ~ン♪ハゥォ~ハゥォ~ン♪ハゥォ~ン♪」 と音を出します。
猟師はその 【音】 を頼りに、ウサギや犬たちが動いている方向や位置を知ることができます。追いつめたところで、猟師が、パ~ンと、、、 『白旗を掲げている大切な犬たち』 ではなくて、ウサギを仕留めます。
ということで、ビーグルは考えるよりも先に、「音」を発してしまうようにできています。
ワンワンワンと吠えると言うより、口を “あいうえお” の 「う」 の形にして、独特の音を発します。 その音を聞いたり、その口の形を見たりすると、カワイイと思ってしまうのは私だけではないでしょう。
ただし、住環境や家族構成の問題で、静かな犬を望んでいる方には、絶対に!お勧めできません。 飼ってしまってから頭を抱えるより、最初に、そのような犬種を選ばないことが肝心です!
それから、沢山の仲間と一緒に仕事をする犬種ですから、他の犬たちと喧嘩をするようなことは、まずありません。 複数で犬を飼いたいと思う方にはお勧めです♪
嗅覚はとびっきりですから、おやつを隠しても、すぐに見つけられてしまいます。 ご注意を! △
#2013.08.03.
今年もまた、マダニの季節になりました。
【ダニ】によるイヌの貧血病が広がっています。
手当てが遅れれば死亡するケースもありますから、
「大好物も食べないほど食欲がない」ときは、早めに、獣医師に相談した方がよいでしょう。
正式な名称は 「バベシアギブソニ感染症」
「ギブソニ」という寄生虫をもった 【ダニ】が、犬の血を吸ったとき、「ギブソニ」がイヌの血液中に入り、
赤血球を壊して、極端な貧血症状を起します。
症状は 「食欲不振」と 「ふらつき」 が特徴で、歯ぐきや目の粘膜の赤みも消えます。
元々、山野を駆け回る猟犬に感染して、九州、山口県、近畿圏を中心とした症例がほとんどでしたが
二十年程前頃から、イヌの種類に関係なく、全国の獣医から報告されるようになりました。
イヌは一度かかると完治しにくく、治療しなければ死亡率は50%近くに上るといいます。
「ギブソニ」は 特に、フタトゲチマダニ(マダニの一種)に寄生しやすいといわれています。
この【ダニ】は、もともと山野に多く、主にイヌ科の動物の血を吸い、「満腹」になると動物から離れて草むらなどに、卵を産み、ふ化した 【幼ダニ】が次の獲物につくというサイクルをたどります。
予防策としては、動物病院で販売されている 「フロントライン」などの、【ダニ】を殺す薬をつけることや、予防注射を接種することが最適な方法です。
人間には害は及ばないとされていましたが、野ネズミの体内で、変異した 「ギブソニ」 をもっている 【ダニ】 から人間に「ギブソニ」が感染した例が兵庫県で発生しました。
最近ニュースになっている、人の感染症 「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」もまた、
ダニが媒介して発祥し、死者も出ています。 病名の通り、発熱や、血小板・白血球が減少する
危険な病気で、今のところ有効な治療薬やワクチンがないことが問題となっています。
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吸血前
吸血後
【フタトゲチマダニ】
体長: 吸血前 1.5mm~3.0mm
吸血後 約20.0mm
分布: 北海道・本州・四国・九州・対馬・屋久島
成虫及び幼虫は、哺乳類、鳥類の血液を吸血する
マダニの一種 ・ 犬に付く害虫
人間にも寄生する場合があるので注意が必要
吸血前は扁平で小さいが、吸血すると腹部がふくれて
暗色になり大型になる。 ササ類などに産卵し、宿主
(犬など)が通るのを待ち、触れたときに乗り移る。
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...広げましょう !!友達の輪!!
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#2018.03.31
ビーグル犬 ”チビちゃん” に起こったこと
みやこ町犀川で、後足にケガを負っているビーグル犬を、近所の人が保護しました。保護した人は、その犬を動物病院に連れて行きました。
ケガはワナによるもので、
レントゲン検査の結果、左後足4本の指の内、3本が関節で完全に断裂していました。甲の皮膚は失われて、足首にはワイヤーで絞められた跡がくっきりと残っていました。幸いなことに、足先までの機能には支障が及んでいませんでした。
皮膚の移植など、治療のために、2週間の入院を要しましたが治療はとても上手くいきました。手当が遅れていたら、足の切断も免れませんでした。
所有者が不明ですから、
保護した人が動物病院の費用を負担 することになりました。
それを知った ”いぬねっと・ぷらざ” の有志によって
費用の4割程度の募金が集まり、お手伝いすることが出来ました。
それで、私たちは考えました、
こんな時の為に基金を準備して置いたらどうかしら、、、、と。
「基金」があれば、
迷わず充分な治療を受けさせることができます。
保護した人や里親を引き受けてくれる人の負担を軽減することができます。
#2018.04.13
そして、私たちが考えたこと
<信頼できる友達>から<信頼できる友達>へのバトンタッチでつないで、
活動の輪を広げていきたいと思います。
一緒に活動してくださる愛犬家の皆さんの参加をお待ちしています。
アニマルライツ・サポート
(Animal Rights Support)
動物の権利を守るための活動です。
所有者不明の犬猫が非人道的な扱いを受けることなくより良い状態で生存することが出来るよう、サポートします。
ケガや健康状態に問題があれば治療したり、里親探しをする前や里親が決まった時に必要な手当があれば、それをしたりする費用を援助するための募金活動 をすることが第一の目的です。
金銭を取り扱います。○○詐欺と間違えられないように注意が必要です!!!
≪友達の手≫ から ≪友達の手≫ へと紹介をつないでいただいて、
友達の輪を作ることが大切です。
ご支援いただきます際、および一緒に活動してくださる際には、
ご紹介者様の署名と一緒にお申込ください。
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